19年 そして 43年

昨日、横田滋さんの葬儀が営まれたというニュースに接し、改めて拉致事件に思いを致してみました。

横田さんの愛娘めぐみさんは、先の東京オリンピックの年、開会式の直前10月5日に名古屋市の聖霊病院で産まれ、13歳だった77年11月15日に拉致されたわけですが、拉致から19年目にして初めてその事実が明らかにされました。その、あまりにも長い年月の間のご家族の思いは想像できるものではありません。77年当時、私は聖霊病院のすぐ近くの下宿に住んでいましたが、新潟で起きた中学生の行方不明事件のことは何も知りませんでした。

そして、拉致が明らかになってからのもっと長い闘いの日々、その中心として人生を懸けてこられた滋さんは、めぐみさんをその手に取り戻すことなく、6月5日にお亡くなりになりました。拉致の日から43年。人生の約半分を費やした闘いは、この後、妻の早紀江さんに引き継がれていくことになりました。

早紀江さんは京都市出身で、クリスチャン。昨日のコメントには、めぐみさんを取り戻すための激烈な決意が込められていたように感じました。夫、滋さんに対する深い信頼と愛情も伝わってきました。この家族が、そして、拉致被害者のすべての家族が、なぜ、これほど長い間苦しみと嘆きの中に居続けなければならないのでしょうか。

今、こうして京都のキリスト教の学校に勤めている身としては、ただ、滋さんのご冥福と、めぐみさんの無事帰国をお祈りすることしかできません。それでも、拉致問題に関心を持ち続け、すべての拉致被害者の無事を願うことが、この国の一員として大切なのだと思います。